ポーラ・オルビスホールディングスは26日、連結子会社の奥蜜思商貿(北京)有限公司(以下オルビス北京)を解散・清算すると発表した。解散日は関連手続きが完了し次第とし、現時点では未定。2025年12月期連結業績には、特別損失として約13億円を計上する見通し。あわせて法人税などが約16億円減少する見込みであるが、連結業績予想に変更はない。
オルビス北京は、2008年に現地法人として設立され、中国で「オルビス」の製品を販売してきた。しかし、中国経済の停滞やEC市場の競争激化を背景に、早期の収益改善が見込みづらい状況になっていた。オルビス北京の24年12月期の業績は、売上高が前年同期比19%減の7億円に落ち込み、営業損益は4億円の赤字、経常損益が5億円の赤字、純損益は6億円の赤字と厳しい内容だった。このため事業規模の縮小を迫られ、グループ内の中国戦略の一環として、同社の清算を決定した。今後はリソースを他ブランドに集中させる方針。
ポーラ・オルビスは化粧品事業において、ブランドポートフォリオの見直しや地域別に業績を最大化できる組織体制への転換を進めている。今回のオルビス北京の解散も、こうした収益性向上に向けた取り組みの一環と位置づけている。なお、「今後も中国での展開の可能性も探っていく」としている。