日本には個性豊かな地域、その土地に根差したおいしいもの、美しい景色がたくさんありますよね。その各地には、かつて隆盛を極めた繊維産地が数多く存在します。しかし現在、その多くが大きく規模を縮小し、厳しい状況に置かれています。後継者不足や価格競争、さらにはアパレルメーカーによる海外生産へのシフトによって、ピーク時の数パーセント規模にまで減少してしまった地域も珍しくありません。
けれども、そうした現場を実際に訪ねてみると、印象は大きく変わります。いまなお魅力的な製品や技術が息づいており、それらを次の世代へとつなげようと努力する人々の姿があるのです。特に注目したいのは、彼らの多くが「自社のため」だけではなく、「地域の産地全体」という“面”の価値をどう守り、どう伝えていくかを意識して行動しているという点です。
「産業は文化」──繊維のまちが再び動き出す理由
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