2027年に創業100周年を迎えるウテナは、13年から展開するヘアオイル「ゆず油」を16年にリニューアルするにあたり、高知県の山間部に位置する北川村とタッグを組んだ。現在は、ウエルシアとともに包括連携協定を結び、ゆずで地方創生に貢献している。(この記事は「WWDJAPAN」2025年5月26日号付録「WWDBEAUTY」から抜粋・加筆しています)
ウテナ

農地住所:高知県安芸郡北川村野友甲1530(北川村役場)
農地面積:137ha
栽培品種:ゆず
展開ブランド:「ゆず油」「ユトワ」
ゆずで“飯が食える”北川村になる
「ゆず油」の売れ行きは好調だったが、「生産者や消費者など製品に関わる全ての人から愛されるブランドになるべき」(中島恵司ウテナ開発統括部マーケティング部副部長兼マーケティング2課課長)と思案中、北川村の存在を知った。かつて林業で栄えた村の人口は、現在1100人余りまで減少。ゆず栽培が主産業となっており、村の経済を支える基幹作物になっていた。村では担い手不足と高齢化に直面するが、「ゆずで“飯が食える”村をつくる」というビジョンを掲げ、専業農家の育成と定着を目指している。12人の研修生が参加しており、誰1人として離脱者が出ていないのが自慢だ。「苗木を植えてから収穫できるまで最低でも5年はかかる。自然相手なので“1人前”の基準は一概に言えないが、10年ほどでようやく成果率や品質も安定してくる」(濵渦朋裕・高知県北川村産業政策課長)。村では、3年間の研修期間中に実践を重ね、ゆずで安定収入を得られる環境を整えている。
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